提灯は看板として活用されることが多く、その形状や種類も様々です。
もっとも多い形状は、長型や丸型になりますが、看板型と呼ばれる形状を持ち、販売されているちょうちんも存在します。
それは当サイト、提灯工場でも同様であり、オリジナル作成と言う形で、看板型と呼ばれる形状の物をお作りしております。
さて今回は、この看板型ちょうちんについて、ほんの少し詳しくなってみませんか?
看板型ちょうちんは小田原型と呼ばれるの?
看板型提灯の大きな特徴としては、重化の中に火袋が収納されることが挙げられます。
これは箱提灯の中でも、もっとも有名な小田原型にも同様の特徴が見受けられます。
ではこの看板型と箱型は、同じものなのでしょうか?
それは厳密に言えば違います。
何故ならば、箱提灯にはさらにもう一つ大きな特徴があり、上の重化が下の重化のフタになる構造となっている点です。
分かりやすく例えるなら、箱型と小田原提灯は、お弁当で有名な「わっぱ」のような形で収納することが出来ます。
このことから、看板型と小田原ちょうちんに代表される箱型は似ているようで違うものであると言えます。
小田原ちょうちんは何故、知名度があるのか?
看板型や箱型の形状は、小田原提灯と呼ばれることが多いです。
何故ならば、それだけ小田原提灯の知名度があるからであるといえます。
本来であれば、歌川広重の浮世絵にも描かれている箱提灯が知名度を持つべきであり、小田原型は派生品であると捉えられていいはずです。
その理由を推測すると、小田原市側の努力はもちろんのこと、使い方が明確であったことも知名度に繋がったのかもしれません。
小田原ちょうちんが誕生した理由
江戸中期、箱根超えを行う旅人に携帯しやすく、夜道に灯り取りを出来るようにと、小田原に住んでいた提灯職人の甚左衛門が販売したのがきっかけです。
旅人が携帯する際、上の重化が全体のフタになる箱提灯は効率が良かったことでしょう。
なお、小田原型とは箱提灯の小さなサイズのものがそう呼ばれています。
看板型提灯をオリジナルで作成するには?
提灯工場にで主にオリジナル製作を承っておりますのは看板型です。
文字通り、店舗看板や店内装飾として、大活躍する提灯であり、アコーディオンのように蛇腹部分を縮めることで、収納することが可能です。
昔のように、ちょうちんを灯りとして使用しない現代では、収納しやすさはそれほど大きかメリットではなく、見た目が大切だと考えられております。
そのため、設置された看板提灯が収納されることは限られた状況以外にはなく、使い始めから交換する時まで、そのままの形で使用されることが多くなっています。
また現代では、小田原提灯に代表される箱型と看板型の境界線が曖昧になっており、同一の物とみなされる傾向が強いです。
そのため、看板型提灯のオリジナル作成が多くなっております。
今回のまとめ
今回ご紹介しました箱型や看板型ちょうちんですが、どうしても箱型が欲しいとお考えのお客様も当然いらっしゃると思います。
もし、どうしても下の重化が上の重化に収納される形の箱型ちょうちんがほしいとお求めの際は、ぜひお気軽にご相談下さい。
可能な限り、お客様のご要望にはお答えいたします。