提灯の素材となるものには、色々な物があるもので、今回はその中でもかなり特殊だと思われる鬼灯についてご紹介していきます。
鬼灯についてご紹介するわけではなく、鬼灯を使った提灯についてご紹介しています。
ただ、鬼灯がどれくらい理解されているのか?この点にも不安がありますので、Wikipediaを活用しながら、鬼灯についても触れつつ、鬼灯提灯についてご覧いただきましょう。
鬼灯とは?いつ頃、収穫されるものなのか?
鬼灯は昔から、観賞用として日本人に親しまれてきただけではなく、その毒性を利用して医療分野でも活用されてきました。
そんなこともあってか、鬼灯を主役としたお祭りが東京の浅草で開催されます。
また年代によっては、庭になっている鬼灯を採って、音を出して遊んだ経験もあるでしょう。
と言うわけで、まずは鬼灯のことについてご覧いただきます。
ホオズキ(鬼灯、酸漿)は、ナス科ホオズキ属の多年草。またはその果実。カガチ、ヌカヅキとも言う。原産地は東南アジアで、近縁種が南欧やアメリカ大陸など温帯に自生している。主に観賞用や食用として栽培されるが、野生のものもある。
引用元:
Wikipedia
日本で一般的に見かけるホオズキは、東南アジア一帯が発祥の種類であること、南欧やアメリカ大陸では自生していることが分かります。
さらに観賞用と食用があることも分かります。
ホオズキ (Physalis alkekengi var. franchetii) は多年草で、草丈は60cmから80cm位になる。淡い黄色の花を6月から7月ころ咲かせる。
引用元:
Wikipedia
鬼灯は1mに満たない高さであり、花の色は淡い黄色で、見頃は6~7月です。
そして私自身の経験では、8月に向けて赤い実をつけ、9月を過ぎる頃のは枯れていきます。
花の咲いた後に六角状の萼(がく)の部分が発達して果実を包み袋状になり、熟すとオレンジ色になる。食用や薬用としても知られているが、腹痛が起きることがあり特に妊娠中の女性は禁物である。
引用元:
Wikipedia
鬼灯の果実、あの甘美な美しさを持つ袋に関しては、ご覧になったことがあるかと思います。
ここで注目したいことは、妊娠中の女性が食すことは禁物と言うことです。
平安時代の頃から、鬼灯は鎮痛剤として用いられてきました。これは全体的に微量のアルカロイドが含まれていることに由来します。
また、根や地下茎には子宮を緊縮させる成分、ヒストニンが含まれている為、江戸の頃は堕胎薬として使われていました。
※アルカロイドとはモルヒネのやアヘンなどに含まれる成分です。
なお、毒性を有しているのは、観賞用として販売されている鬼灯であり、食用と書かれている物には強い毒性はありません。
また、もっともメジャーな浅草のほおずき市の開催は7月9~10日の2日間です。浅草寺で行われますので、観光のついでに訪れてみてはいかがでしょうか?
鬼灯提灯の仕組みは?どの様に作られる?
続いては、鬼灯提灯の仕組みについて触れていきましょう。
気になるのは、あの鬼灯をどう加工して、灯りを入れ、提灯にするのか?ですね!
鬼灯提灯の仕組みは?
鬼灯提灯は、果実を包む袋部分を活用します。その為、果実を取らなければなりません。
そして、果実を取り払う工程の中で出来た隙間に提灯の核となる灯りを入れる・・・ただ、それだけです。
こうして説明すると、ものすごくシンプルで簡単なものです。
注意点は、鬼灯の大きさから考えて、灯りを豆電球にしなければならないこと、そして豆電球をセットするための加工が必要なことです。
用意するのは針金!
果実を取り払ったホウズキの袋上部に、針金を通します。
針のついた糸ではダメなのか?って疑問があるかもしれませんが、針金の強度を利用して豆電球を固定する為、針金である必要があります。
また、鬼灯提灯を吊るす際にも、ある程度強度が欲しいので、ここは針金を推奨します。
※鬼灯の季節ではないので、イメージ画になります。
実際にやってみると、それほど難しい作業ではないでしょう。
鬼灯提灯の飾り方は?どんな場所で使うもの?
鬼灯提灯はインテリアとして活用できます。
とても小さな物なので、ちょっとした場所の飾りとして最適です。また、常夜灯の様に使うのも良いでしょう。さらに言えば、お盆シーズンがもっとも可憐な色彩を放ちますので、精霊棚に飾ることをオススメします。
日本の仏教習俗であるお盆では、ガクに包まれたホオズキの果実を死者の霊を導く提灯に見立て、枝付きで精霊棚(盆棚)に飾る。
引用元:
Wikipedia
この様な使い方は、実に伝統的な使い方だと言えるでしょう。
その他、複数の鬼灯提灯を作り、のれんの上部に飾り立て、入り口をキレイに演出するのも風情があります。
また、飲食店などでは店内の照明を少し落として、各テーブルやカウンターに鬼灯提灯を設置しても良いでしょう。
これもオシャレな雰囲気を作り出す演出と言えるでしょう。
さて、鬼灯提灯については、だいぶ分かってきた頃だと思います。
最後にもう一歩、鬼灯について踏み込んでみましょう。
食用の鬼灯はどんな味なのか?観賞用も食べられるのか?
鬼灯には食用と観賞用があり、一般的見られる物は観賞用だと言うことをお伝えしました。
そこで最後に食用の鬼灯について、掘り下げてみたい!と思います。
食用の鬼灯、その味は?
食用の鬼灯は、日本国内で元々自生していた物ではありません。食用としてヨーロッパで育てられた物、もしくは南米で自裁していた種の祖先になります。
その為、ストロベリートマトと呼ばれ、販売されているケースもあるでしょう。
気になる味は?
ストロベリーでトマトなんですから、甘酸っぱいことが予測されます。そして実際に甘酸っぱい味がします。
なお、ストロベリートマトと呼ばれますが、鬼灯はナス科です。
観賞用の鬼灯の味は?
観賞用鬼灯を食べることは毒性を持つため、危険とされます。気になる味は、苦味があり酸っぱいとのこと。
ちなみに南米ではトマトよりも古くから鬼灯を食べていた・・・と言われています。
鬼灯提灯から鬼灯自体に興味を持つと、もしかしたら食べられるんじゃないかな?トマトみたいだし・・・赤いし、美味そうだ・・・と感じるかもしれません。
ヨーロッパでは古くから栽培されていて、秋田県上小阿仁村の特産品。北海道では1995年から由仁町、江別市などでも生産される。山形県上山市では、ゆかたの似合うまちづくりの一環として、上山明新館高校と協力して特産品化、ブランド化をはかっている。旬は秋。袋が茶褐色に変わり中の直径2cmから3cm位の実が黄色くなって食べ頃を迎える。ストロベリートマトという名前で出荷されている。
引用元:
Wikipedia
と、Wikipedia大先生にも書かれていましたよ!もし、鬼灯をどうしても食べたくなった時は、ストロベリートマトをお探しください!こちらはかなり美味い!お野菜なので。